高校生や大学生の時の自分に投資を伝えるなら

 もし、今の金融や投資の知識を高校生や大学生、遅くとも新卒として社会人になったばかりの時に持っていたら人生はもっと気楽だったのではないかと思います。社会人としておよそ10年働き、3人の子供を持った今は『自分の未来がお金に左右される比率が多い』ことを実感できるだけの経験を積んでいます。
 住宅や自動車といったことから子供に掛ける教育費や養育費もそうですし、もっと身近な食費や日用品に至るまで、さらに言うならば自分の時間の使い方も『お金』で簡単に左右されます。

 もしも、もしも社会に出たときから投資を始めていればおよそ10年の時間を味方にできたわけですし、高校生の時に投資の世界に気が付いていればさらに数年の時間が味方となってくれたのでしょう。この10年以上という時間が個人が投資をする上では非常に大きなアドバンテージとなります。

 例えば、原資100万円を10年・15年間にわたり追加投資なしで運用したとします。

 年利率3%なら
  10年後 約130万円
  15年後 約150万円

 年利率5%なら
  10年後 約155万円
  15年後 約197万円

 このような数字になります。もし、追加投資が可能ならさらに金額は上振れします。
 最初の原資は0円かもしれませんし、お小遣いを貯めていたりお年玉を使えたりするかもしれません。仮に原資がなかったとしてもアルバイト等で投資資金を少額から用意することは十分に可能です。

 では毎月アルバイトで稼いだとして、その給料から毎月1万円を投資へ振り分けたとしたらどうなるでしょう。高校3年間・大学4年間の7年で考えてみます。(もちろん大学受験や就職活動を行うことでこの1万円を捻出できないかもせれませんが、決して大きな金額ではないと思います)

 年利率3%で
  3年後 約36万円(ここでは年利率3%の複利は誤差の範囲にしかなっていません)
  7年後 約90万円

 年利率5%で
  3年後 約37万円
  7年後 約94万円

 年利率7%で
  3年後 約37万円
  7年後 約99万円

 投資資金は3年後で36万円と7年後で84万円となります。毎月1万円だけでも100万円近い資産を築けるかもしれません。現実には夏休みや冬休み、大型連休など稼ぎ時も存在しますからもっと上乗せも可能でしょう。

 上記の条件をこなして、新卒として社会に出た時点で金融資産が100万円まで達していたとします。月給20万円、手取りで16万円(住民税が取られない初年度は18万円程度になるでしょうか)だとしましょう。この手元にある16万円からいくら投資に回せるでしょうか?
 過去の私はこのうちの10万円を貯蓄していましたので仮に10万円を全額投資に回したとしましょう。すると以下のようになります。

 原資は100万円です。
 毎月10万円追加入金して年利率3%で運用した場合
  5年後  約600万円
  10年後  約1,190万円

 毎月10万円追加入金して年利率5%で運用した場合
  5年後  約619万円
  10年後  約1,300万円

 毎月10万円追加入金して年利率7%で運用した場合
  5年後  約636万円
  10年後  約1,415万円

 年利率3%でも8年あれば1,000万円まで到達します。年利率3%は高配当銘柄でポートフォリオを構成していれば十分に達成可能な数字です。もし高配当銘柄の配当をあてにした3%であるならば、この1,000万円の金融資産からは毎年30万円の配当を受け取ることができます。少ないでしょうか? いいえ、毎月に直して25,000円が総支給額に上乗せされたらどうでしょうか? 大きな収入ではないでしょうか? 少なくとも私にとっては基本給の1割以上という金額になります。かなり大きいものです。

 子供たちの未来が良い旅路でありますように。

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